ランプ
ワイルドブルーヨコハマに伝わるおはなし
<その3>
ルカノトリデ
ランプ

海から船でこの島を訪れる時
島を見つけ、最初に目にするのが
入江にそびえるように建つ
「ルカの砦(とりで)」です。

砦には、海賊との交戦の後が無数にあり
城壁の所々も崩れ去っていて
その石積みの上には
今でも赤錆びた大砲が覗いています。

島の人々はこの砦に登り
漁に出た男たちへ島の異変を知らせる
狼煙(のろし)をあげたり
また火を焚いて夜になっても帰らぬ船の
目印としています。

こんな古ぼけた砦ではありますが、
岬の岩場にどっしりと腰を据えた姿は
いまでも付近を航行する船を威圧させ
さながら島を守る守護神のようでもあります。

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<その1>ボーヴの滝
<その2>オールドラム
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